★ぼくの地球を守って
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★ぼくは地球と歌う
1巻,
9話
11巻、12巻です。
ついに、クライマックスです!!
ここまできたら、ネタバレよりも感想メインで書いていこうかなと思います。
興味ありましたら、ぼく地球、ぜひぜひ原作を読んでみて下さい!
忘れられない物語になると思います。
簡略化するために、輪と亜梨子メインで記載していきます。
田村や未来路、迅八など脇役にも見せ場や葛藤などは描かれるのですが
そちらは、原作を読んでいただく・・・ということで
ここでは、話の主題でもある複雑な輪の心情をメインにして追っていきたいと思います。
大介のキーワードの件で人質を取るという乱暴な手段を取ったこともあり、他の月メンバーと田村春彦が協調し、亜梨子のキーワードを守ろうとします。
更には、亜梨子の弟のはじめまで亜梨子を守る活動に参加し出します。
迅ハなんてムキになっているようにまで感じます。
亜梨子は覚醒中で現実に意識が集中していないのか、ただただ流されるだけです。
大人しいヒロインという性格設定があるためあまり違和感はありませんが、輪との全面対立に亜梨子が反論しない事は不思議です。
亜梨子は夢がこれから、例の事件へと進んでいく事を恐れています。それを言い出す事が出来ず、一人夢に怯えています。
春彦が会いに来ると聞いて家を飛び出してしまいます。
街を彷徨ううちに春彦と再会してしまいます。京都で亜梨子に覚醒を促した春彦に再会したくなかったと告白します。
木蓮が紫苑を愛していたのかどうか、それをはっきりさせないと、亜梨子も輪も先に進めないと春彦は言います。
春彦が輪から依頼された仕事はキーワードを思い出させるまでだけでしたが、春彦は亜梨子にきちんと最後まで覚醒してもらいその結果から輪と話してもらうことを目指します。
後編のボク月での春彦と輪の会話から察するに、春彦は亜梨子に惚れているようですが、この時点では春彦はとにかく輪を救い出さないととそちらを優先しているようです。
一方の迅ハは事態解決よりも輪に亜梨子を取られたくないという気持ちが勝っているように感じます。
亜梨子は春彦との会話の中、記憶を取り戻します。
木蓮こそが紫苑に愛されていなかった、と言います。まあ、紫苑目線でも事件前はあまり木蓮を思い遣っているようには思えませんでした…。
玉蘭に、二人の中を認めてくれないなら、皆と離れて二人で暮らすと話す木蓮。
木蓮の全てを賭けた必死の説得で、
ついに紫苑の排斥は解除されました。
木蓮は紫苑は玉蘭に寂しさをアピールするために自分利用しただけだ、と思います。
紫苑目線では紫苑は木蓮の涙から紫苑自身が彼女を求めていたことに気づきますが、その後の真意は最後まで木蓮には伝わらなかったようです。
ま、まあ、きちんと誠意を尽くして愛を伝えなかった紫苑の方が悪いと私は思います…。
紫苑はラズロを除き、自身が愛された事がないので、人に愛情を伝える方法がわからなかったのかもしれません。
婚約後に紫苑は嫌味も言わずずっと優しかったそうですが、木蓮は罪悪感から我慢していると勘違いしていたようですね。
婚約してから木蓮が亡くなるまでにはそこそこの期間があったように思えますが、ずっと二人の気持ちには誤解があったようです。なかなか口に出せず、伝えられなかったという気持ちも少し分かります。
春彦は亜梨子に、輪の亜梨子への真摯な想いを出来るだけ伝えようと言葉を尽くします。
輪は亜梨子をずっと一途に想っていること、木蓮はたしかに紫苑を見つめていたこと、輪は9年の歳月と孤独と闘い続けている、と語ります。
春彦は自分で定めた「亜梨子に輪の孤独を伝える」というゴールまで遂に完走しました。
最期のバトンは亜梨子に託されます。
春彦は、
輪と亜梨子の二人で愛しているのか、そうでないのか確かめてこれから先どうするかを決めたらいい、と言います。
亜梨子が「愛していない」と言えば輪は気力を失うし、愛しているなら気持ちを確かめた方がいい、と。
亜梨子は輪と正面から向き合って語るしかないということを理解します。
未来路が輪に絡んでいる間に、田村は警察に事情聴取され、春彦は倒れて綾子は病院へと付き添い、はじめは輪の両親へ説得に行きます。
ホテルに一人残った亜梨子を間島が誘拐します。
ついに、最終巻です。

輪は間島に亜梨子を、森の診療所まで運ばせます。
輪が家出して以来の再会を果たします。
最期の会話は7巻でしたから後半は殆ど二人は話せていません。
輪は亜梨子にそっと触れます。
このシーンの輪の触れ方はとても8歳には見えません。熟成された深い愛情が伝わってくる場面だと思います。
輪は確かに亜梨子を求めています。しかし、話を聞くうちに亜梨子は輪の内面の矛盾に気がついていきます。
キーワードを収集する目的の一つは
基地の破壊でした。
そしてもう一つは、基地を
コントロールして地球上から戦争を亡くすことにありました。
亜梨子はやっと、輪が何に苦しみ、何と闘っているのかを理解します。
輪の中に育つ紫苑の記憶に、幼い輪の自我は押し潰されそうになっていました。
コントロールを求めるのは紫苑の記憶であり、輪自身は爆破によって夢から解放される事を望んでいました。
亜梨子は東京タワーを爆破する、という条件で輪に木蓮のキーワードを教えます。
亜梨子は幼い輪には
真っ白な未来があるから、それを譲ってはダメだと輪を諭します。
他メンバーと田村未来路に駆け付けられて、輪は東京タワーへと向かいます。
皆が其々「過去に囚われるな」と輪を止めます。
輪は「悪夢ではなく、こっちが現実だと思える材料が欲しい」と叫びます。
亜梨子は「
輪が恐れているのは紫苑の記憶に負けて自分自身が消えることだ」と言います。「月基地を爆破出来れば輪は乗り越えられる」と。
ボク月で未来路が語るには、輪は
紫苑への罪悪感で動いています。平和な国で両親に囲まれて平穏に生きて申し訳ない、どうにか地球を守らなくてはという気持ちで突き動かされています。
同じく大人になった輪が語るには、『はじめは紫苑の力強さに憧れて、そのうち不幸な境遇だった紫苑を
笑わせてみたくなる』、と分析しています。
この時の輪を支配しているのは、【
紫苑の狂う前までの記憶】から輪自身が解釈した想いです。ボク月で、中学生になった輪は、【
狂ったあとの紫苑】は多分『
普通に人と関わって生きることを望んだ』、と解釈したと説明されます。紫苑自身も『怒り狂ってパスワードのヒントを探しながら、戦争出来る地球人を羨んでいたのかもしれない』と気づかされた、と語っていました。
木蓮の遺言は「地球を見守って」でした。遺された紫苑はそれを忠実に実行しようとします。ある日地球上で戦争が起こりました。怒り狂った紫苑はその戦争をコントロールしようと皆の遺品からパスワードを探ります。そのうちに狂っていき、夢の記憶もあやふやになっていった様です。
その記憶までを夢に見た幼い少年の輪は強い罪悪感を抱えます。なんとかキーワードを集めて晩年の紫苑の願いを達成したいと考えたようです。
しかし、日増しに紫苑の記憶が残す想いは輪の人格を侵食していった。輪は紫苑が輪自身を消す事を恐れて、記憶を抱えきれなくなった。よって、輪の身体の中で紫苑と輪が共存しながら争っていたようです。
うーん、ややこしいですね…。
一応作中の説明を参照してはいますが、私個人の解釈が入っているかもしれません。
まだシリーズとしては継続中のため今後も作中やコラムにて説明が入る可能性はあると思います。
ボク月にて、輪は「いつだって
オレの意識は残ってた」と言っています。
紫苑は輪の身体を勝手にコントロールすることは可能なようですが、ぼく地球の時点では紫苑自身が輪の身体を動かしていたわけではありません。
つまり、紫苑の夢を見た輪が、紫苑の遺志を果たそうとして動いている部分が強いのではないかと推測します。
輪にはこの後性格の似た妹の円(まどか)が生まれます。円に対して桜は「あんたは輪そっくり。輪も企む企む、計画練る練る」と言います。対して紫苑は、嘘をついたりややこしい手段に訴えるというより直接的な手段を好むように見えますので、秋と紫苑を入れ替えようという作戦などは、幼い輪自身が立てた計画なのかなぁと思っています。
もっとも、8歳の輪は30歳前後の紫苑から内面や思考回路にいたるまで多大な影響を受けているでしょうから、もはやどっちが犯人と切り分けるのは難しいのかもしれません。
亜梨子の命を賭けた説得により、輪は爆破を選びましたが、爆破命令は通りませんでした。
紫苑は狂ってから木蓮の立体映像投影装置を作り、感謝祭での木蓮の歌う姿を一定時間ごとに再生するようにしました。よって、
月面基地は既に植物に覆われ、機能していません。木蓮の歌は地球に届き、緑を増やし続けています。
輪は失神します。
亜梨子は月基地組6人で脳波を繋げて、輪を夢から覚まそうとします。
目覚めた輪に亜梨子は告白しました。
輪は亜梨子の想いを受け止めました。
長い時をこえて、二人はやっとお互いが本当に好き合っていることを理解しました。
最終話ではその5年後、小6になった輪と亜梨子が描かれます。
なんと、一成と桜がくっついています。
繻子蘭の長い想いは実を結び、一成は新しい人生を歩み始めました。
めでたしめでたし。
(第一部「ぼくの地球を守って」完)
第2部の「ボクを包む月の光」は16年後、輪が23歳、蓮が7歳、第3部の「ぼくは地球と歌う」は更に4年後の輪が28歳、蓮が11歳のお話です。(たしか)
輪と亜梨子は、結婚し(順序は逆)、長男の蓮(レン)と、長女の地球子(ちまこ)を授かります。また、未来路の一人娘である日路子(カチコ)と同居しています。
一成と桜は、長く夫婦2人生活でしたが、やがて杏(あんず)という長女が生まれます。
ぼく歌においても、37歳の迅八・春彦・大介は独身です。3人とも亜梨子(木蓮?)を忘れていないようです。
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